ことばが遅い

曜日や日にちが理解できない子どもに!カレンダーを活用して楽しく学ぼう【言語聴覚士が解説します!】

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「今日は何曜日?」「明日は何する日?」と聞いても、子どもがうまく答えられないことはありませんか?曜日や日にちの感覚をつかむのは、大人にとって当たり前のことでも、子どもにとっては難しいものです。
 そんなときに役立つのが「カレンダー」です!視覚的にわかりやすく、毎日少しずつ曜日や日にちの理解を促すことができます。また、曜日や日にちを理解することで、過去や未来の話が理解できるようになり、ことばの発達を促すことにつながります。本記事では、カレンダーを使って曜日や日にちの感覚を楽しく身につける方法をご紹介します。

ママ
ママ

1週間のイメージが伝わるとうれしいんだけど、曜日や日にちを教えるにはどうしたらいいの?

ST「こん」
ST「こん」

カレンダーを活用することをおすすめします。ぜひ100円ショップ等でお子さん専用のものを購入してみてくださいね。

曜日や日にちが理解できないのはなぜ?

時間の流れをつかむのは難しい

 子どもにとって「昨日・今日・明日」の区別や、1週間は7日の繰り返しであるという流れを理解するのは意外と難しいものです。特に未就学児や低学年の子どもは、時間の感覚がまだ発達途中のため、曜日や日にちの概念をつかみにくいのです。

生活のリズムが一定でない

 毎日同じスケジュールで過ごすことが少ないと、曜日感覚が育ちにくいこともあります。特に、休日の過ごし方がバラバラだったり、習い事や保育園のスケジュールが不定期だったりすると、子どもにとって曜日の区別が難しくなります。

曜日や日にちの理解のためのカレンダーを始める目安

 子どもが嫌がらなければ、いつ始めてもいいのですが、おすすめは「今日は幼稚園?お休み?」とママパパに聞いて来るようになった時期です。少し先の予定を確かめたい!という時間間隔が芽生え始めているためです。

カレンダーを活用して、曜日や日にちの理解を促そう!

シンプルなカレンダーを準備しよう

 子どもが理解しやすいように、カレンダーを目につく場所に貼りましょう。100均に売っているシンプルな数字だけ書いてあるカレンダーの購入をおすすめします。曜日や日にちの流れをまずは視覚的に「見える化」することが、理解していくための近道です。

夜のルーティンにカレンダーを一緒に見ることを組み込もう

・歯磨きできたら、◯をする
・今日の天気を一緒に書き込む、天気マークのシールやスタンプを利用すると楽しめます
・今日の出来事を書き込む
※まずは、今日一日のことについて、カレンダーに書き込んでみましょう。
「幼稚園に行った日」は「よ」、歯医者に行った日は「歯のイラスト」等

昨日の出来事を確認しよう

 毎日、カレンダーに天気や出来事を書き進めていくと、カレンダーを見ながら自然と「昨日のできごと」についての話ができるようになります。カレンダーを見ながら、「昨日は幼稚園に行って、歯医者に行って泣かないでがんばったね」等の話をするきっかけになります。

イベントや行事、楽しみな予定を記録していこう

「この日はおじいちゃんの家に行くね」「この日は遠足だよ」と予定を確認しながら話すことで、子どもが興味を持ちやすくなります。楽しみな予定があると、子どもはその日を意識するようになり、曜日や日にちの理解が深まります。

曜日ごとの予定を書き込んでいこう

 曜日ごとに決まったイベントがある場合は、あらかじめカレンダーにマーク等で書き込んでおくと、「明日はスイミングだね」「今日は水曜日だからお弁当だったね」等、曜日の理解を促すことができます。好きなテレビ番組があれば、キャラクターのシール等をカレンダーに貼っておくのもおすすめです。「明日は日曜日だから仮面ライダーみようね」と伝えられれば、カレンダーをママパパと見ることも楽しめます。

楽しみな予定を書き込んでいこう

 遠足やお誕生日、家族でのお出かけ等、子どもが楽しみにしている予定もどんどん書き込んでいきましょう。「あと3回寝たら○○の日だね!」「4月になったら◯◯行こうね」と伝えることで、日にちを意識しやすくなります。

Q&A:曜日や日にちの理解を深めるには?

Q1. 何歳くらいから曜日や日にちを理解できますか?

A. 3〜4歳ごろから「昨日・今日・明日」の概念や曜日の感覚を理解し始めます。「今日は幼稚園?」とママパパに質問してきたぐらいがカレンダーの始めどきです。

Q2. うちの子は何度教えても覚えられません…

A. まだお子さんの中で状況が整っていない可能性があります。カレンダーを利用した上記のやり方を行ってみても、全く理解ができない場合は、少し時間を置きましょう。少し先の予定等をお子さんが知りたくなった時が始めどきです。

Q3. 兄弟で一緒に学ぶ方法はありますか?

A. 兄弟がいる場合、兄弟の予定等もカレンダーに入れていくといいのですが、その場合、カレンダーが煩雑になるので、まずはそのお子さん専用のカレンダーにしましょう。慣れてきて、理解が進んできた時にはお兄ちゃん・お姉ちゃんの予定等もイラストやマークを使って入れていきましょう。

まとめ

 曜日や日にちの感覚を身につけるには、カレンダーを活用するのがとても効果的です。
お子さん専用のカレンダーを準備しよう
毎日、天気やその日の出来事を記録していこう
楽しみな予定を書き込もう
 このような工夫を取り入れることで、親子で会話しながら曜日や日にちについて、子どもが楽しく学ぶことができます。忙しい毎日の中でもちょっとした習慣を積み重ねて、曜日や日にちの理解を深めていきましょう!

ABOUT ME
管理人(こん)
管理人(こん)
現役言語聴覚士(ST)
療育センターで10年以上小児専門の言語聴覚士(ST)として働いていました。現在は、フリーのSTとして児童発達支援分野で働いています。子育て中のママパパの力になれるよう、ことばがゆっくりなお子さん向けにことばの育ちを促す情報を発信していきます。おすすめの遊びや関わり方、おすすめの玩具、絵本などの具体的な使い方を紹介していきます。
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