【言語聴覚士が解説】子どものことばの遅れが気になるときは?相談タイミングと専門機関の選び方

子どものことばの発達には大きな個人差があります。「うちの子、ちょっと言葉が遅いかも…?」と不安に思うこともあるでしょう。しかし、いつどこに相談すればいいのか迷いますよね。
この記事では、小児専門の言語聴覚士が、
- ことばの発達チェックポイント
- 相談するタイミング
- 専門機関や専門家の選び方
についてわかりやすく解説します。
ことばの発達が気になる保護者の方へ、安心して一歩踏み出せる情報をお届けします。

うちの子、ことばが遅いみたい、そろそろ相談したほうがいいのかな。

それは心配ですね。
相談時期の目安、相談機関について詳しく解説しますね。
ことばの遅れとは?年齢別の発達目安
子どもの言語発達には一般的な目安があります。以下を参考に、お子さんの発達状況を確認してみましょう。
- ✅ 1歳頃:「ママ」「パパ」など簡単な単語が出始める、指差しで意思を伝える
- ✅ 2歳頃:2語文(「ワンワン きた」「お水 ちょうだい」)を話す、大人の言葉を理解できる
- ✅ 3歳頃:簡単な会話が成立する、「なんで?」「どうして?」などの質問が増える
これらと比べて大きく遅れがある場合、相談を検討するサインです。
相談するタイミングは?気になるサイン
次のような様子が見られたら、早めに専門家へ相談しましょう。
🔹 2歳を過ぎても単語数が少ない
🔹 3歳になっても2語文が出ない
🔹 簡単な指示が通りにくい
🔹 4歳以降も発音が不明瞭
🔹 指差しや身振りによる意思表示が少ない
こうしたサインに早めに気づき、相談することで、よりよいサポートにつながります。もちろん。これらの場合以外でも、何か気になることがあれば気軽に相談して大丈夫です。
どこに相談すればいい?専門機関と専門家の選び方
ことばの発達相談ができる主な窓口を紹介します。お住まいの地域ごとに違いますので、自治体に問い合わせてみてください。
■ 保健センター
- 育児・発達相談を無料で受けられる
- 必要に応じて言語聴覚士の相談や専門機関に紹介してくれる
■ 小児科・発達外来
- かかりつけ小児科ではなく、小児神経科の医師がいる「発達外来」がおすすめ
- かかりつけの小児科医師に相談すると、「発達外来」等を紹介してくれます
- 医師の指示で言語検査や心理検査が受けられる
- 療育機関への紹介も可能
■療育センター
- 小児神経科の医師の診察を受けることができます
- 予約が必要なことが多く、特に大都市圏では待ち期間が長め
- 言葉発達以外の全般的な発達を診たうえで、必要な支援を提案してくれます
- 医師の指示で言語検査や心理検査が受けられます
- 児童発達支援センター等が併設されている場合もあり、手厚い支援につながりやすいです
■ 児童発達支援センター
- 保育士・心理士・言語聴覚士・作業療法士などが支援
- 個別支援・グループ療育があり、3歳以降は無償化対象
💡 初めて相談するなら、地域の保健センターがおすすめです!
地域資源に詳しく、適切な機関にスムーズに案内してもらえます。
言語聴覚士に相談するとどうなる?支援内容
言語聴覚士に相談すると、こんな支援が受けられます。
- ことばの発達チェック
・言語発達検査、遊び場面での観察
・保護者への聞き取りを通じた発達確認 - 家庭でできるサポート方法のアドバイス
・ことばの理解力・語彙力・スピーチ力を分析
・日常生活でできる関わり方の提案 - 専門的なトレーニングや療育提案
・言語聴覚士によるトレーニング
・必要に応じて児童発達支援センター等の利用を提案
支援内容や通う頻度は、子どもの状態や保護者の方の状況に合わせて決定しますので、無理のない範囲で支援を受けることができます。


【保護者の方へ】相談に不安を感じる方へ

相談に行くのが面倒だな…
まだ様子を見ても大丈夫かな?

そのお気持ち、とてもよくわかります!
でも、相談することでママパパも安心できますよ。
早めのサポートが、お子さんの未来をぐっと広げます。
早めの相談によって、必要な支援を早く受けることができるので、ぜひ一度相談を検討してみてください。
【よくある質問Q&A】
Q. まだ2歳になったばかりですが、相談しても大丈夫ですか?
A. もちろん大丈夫です!発達の不安は早めに専門家へ相談することで、お子さんに合ったサポートを知ることができます。
Q. 相談したらすぐに療育が必要になるのでしょうか?
A. 必ずしもそうではありません。必要に応じて家庭でできるサポートだけで十分な場合もあります。まずは気軽に相談してみましょう。
Q. 誰に相談したらいいか迷っています。
A. 初めての場合は地域の保健センターがおすすめです。適切な専門機関への紹介もスムーズに行ってくれます。
【まとめ】ことばの遅れに気づいたら、早めの相談を
🔹 ことばの発達には個人差があるが、目安より大きな遅れには注意
🔹 2歳~3歳で単語や2語文が少ないなら、専門家へ相談を
🔹 保健センター、小児科、児童発達支援センターを活用しよう
🔹 迷ったら、まずは早めに相談してみよう!
💬最後に
お子さんのことばの成長は一人ひとり違います。お子さんの持つ力をしっかり伸ばしていくために、各種の相談機関がありますので、ぜひ利用してみてください。
私達と一緒に、お子さんに合った育ちをサポートしていきましょうね。