親子で楽しむ!「ことば遊び」でことばの発達を促す方法7選

子どものことばの発達は、日々の遊びや親子の関わりの中で大きく育まれます。その中でも「ことば遊び」は、楽しみながら自然にことばを学べる絶好の機会です。本記事では、「ことば遊び」を活用して、親子で楽しくことばの発達を促す方法をご紹介します。遊びのアイデアや具体的なメリットを知り、今日からさっそく取り入れてみませんか?

うちの子、幼稚園に行き始めたけど、少しことばが遅いみたい。ことばの発達を促すのに何かいい遊びはないかしら?

「なぞなぞ」「かるた」など親子で楽しめることば遊びがオススメです。その理由と実践方法について、具体的に説明しますね。
ことば遊びがことばの発達になぜ良いのか?
ことば遊びとは?
・ことば遊びの定義と特徴
ことば遊びとは、言葉を使って楽しむ遊びの総称で、リズムや意味するものの面白さを通じて語彙力(ことばの数)や表現力を育んでいきます。ルールがシンプルで子どもが自発的・能動的に楽しむことができ、遊びを通じて、子どもはことばのリズムや意味のつながりを自然に学ぶことができます。
・ことば遊びの種類(韻を踏む遊び、しりとり、なぞなぞなど)
ことば遊びにはさまざまな種類があります。例えば、「韻を踏む遊び」は、言葉の響きを楽しみながら発音を学ぶのに適しています。「しりとり」は、言葉のつながりを考える力を育み、「なぞなぞ」は、言葉の意味や文脈を理解する能力を鍛えるのに役立ちます。これらを適宜取り入れることで、子どものことばの発達を総合的にサポートできます。
ことば遊びのメリット
・語彙力の向上
ことば遊びを通じて、新しい単語に触れる機会が増えます。しりとりやなぞなぞを繰り返すことで、自然に語彙が増えていきます。特に、知らない言葉に出会った際に、意味を考えたり聞いたりすることで、語彙力が向上します。
・表現力や想像力を育む
ことば遊びでは、単語を組み合わせて新しい表現を作る機会が多くあります。例えば、リズム遊びや韻を踏む遊びを取り入れることで、ことばの使い方を学ぶだけでなく、創造力を働かせながら自由に表現する力が養われます。こうした経験は、後の作文や会話のスキル向上にもつながります。
・コミュニケーション力の向上
ことば遊びは、親子や友達と一緒に楽しむことで、会話のキャッチボールを学ぶ機会にもなります。自分の考えを言葉にする練習になり、相手の言葉を聞いて理解する力も養われます。このように、ことば遊びを通じて、子どもは自然とコミュニケーション力を高めることができるのです。
年齢別 親子で楽しむ!おすすめのことば遊び
0歳〜2歳 おすすめのことばリズム遊び
楽器でリズム遊び
準備するもの:たいこやタンブリンなどのたたく楽器とバチ
楽器がなくても、空き箱や新聞紙を丸めてバチにするなどでOK
方法:ママやパパのたたくリズムに合わせて、お子さんも叩くように促します。
最初は、トントントン、という単純なリズムにして、慣れてきたらトントトトンなどリズムのバリエーションを増やして同じように真似して叩けたことを楽しみましょう。
※お子さん自身がママパパと同じように叩けて嬉しい、楽しいことが大事。同じように叩きたいという気持ちから、ママパパが叩く音をよく聞こう、という気持ちが生まれてきます。この相手に耳を傾ける姿勢が今後のことば遊びにつながっていきます。
真似して叩く面白さの前に、自お子さん自身が自分の叩きたいように叩く時期がありますので、無理して真似させないようにしましょう。
簡単なオノマトペ遊び
準備するもの:なし
おすすめのシチュエーション:お風呂、車の中
この時期のお子さんは、音やリズムに敏感です。「ぽんぽんぽん」「ぴーぷーぷー」などの自然界の音をことばで表すオノマトペは、音のリズムが良く繰り返しがあるので、お子さんとのことば遊びにぴったりです。ママパパが先にオノマトペを言い、お子さんがそれを真似して楽しみましょう。できるようなら、お子さんが言ったオノマトペをママ・パパが真似するのもオススメです。
最初は「パンパンパン」「チンチンチン」などの単純なオノマトペから始め、慣れてきたら「ピーガッシャン」「プープードボン」など少し複雑なオノマトペを楽しめるといいですね。適当に考えたオノマトペが、どんなものの擬音になっているのかを考えるのも楽しいですよ。
3歳以上 おすすめのことば遊び
仲間あつめ遊び
なぞなぞ遊びができるようになる前の段階でおすすめなのが、この「仲間あつめ遊び」です。特定のカテゴリーのことばを順番に言っていくことば遊びです。
例)・「赤いもの」を順番に言う
・「丸いもの」を順番に言う
・「動物の仲間」を順番に言う
・「あ」のつくことばを順番に言う、などなど
お子さんがうまく言えないときは、時期をずらすか、ヒントをあげてみましょう。また、絵カードの中から選んでもらうのもオススメです。
この仲間集めがスムーズにできると、次に紹介するなぞなぞ遊びが楽しめるようになりますよ。


ポイント!「仲間集め遊び」をすることは、お子さんの頭の中のことばの辞書が整理されるということ。ことばの概念形成も促進されるとってもいいことば遊びです。
なぞなぞ遊び
この時期のなぞなぞは、一般的に言うとんち系のものではなく、物の用途や特徴を出題するクイズです。お子さんが物の名前を知るだけでなく、用途や特徴などの概念を理解し広げていくことができます。
例) ・鼻の長い動物はなーんだ?
・カーカーって鳴く鳥はなーんだ?
・赤くて丸い果物ってなーんだ?
・白い飲み物はなーんだ?
まずは、ママパパが出題することから始めます。注意点としては、お子さんが知っている、言える言葉をなぞなぞの答えとして出しましょう。
お子さんが答えられない時は、ジェスチャーでヒントを示してあげる、最初のことばを教えてあげる(最初に「か」がつく鳥だよ)、などしてお子さんが楽に楽しく答えられることが大切です。お子さん自身が、なぞなぞ遊びって楽しい!もっとやりたい!という気持ちになることが、今後のことばの発達のために大事なので、絶対に怒らない、そしてママパパが熱くなりすぎないようにしましょう。

ポイント!親子で楽しむことが何より大事です。なぞなぞ遊びが親子の楽しい時間になりますように。
しりとり遊び
しりとり遊びが楽しめる前提として、「あ」のつくことば、などが分かる力が必要です。「あ」のつく仲間集めなどを十分に行った後、しりとり遊びに進みましょう。しりとり遊びができるようになると、単語を音に分解できる力がついているので、文字学習もやりやすくなりますよ。
注意点!毎回、同じパターンにならないように、ママパパの順番でバリエーションをつけましょう。
最初は、下記のようなカードを使うと目で見て確かめられるのでオススメです。
さかさことば遊び・たぬきことば遊び
しりとり遊びができるようになったら、さかさこことば遊び、たぬきことば遊びを楽しみましょう。
さかさことば遊びは、「あり」を反対からいうと「りあ」という、さかさからいってみることば遊びです。ひらがなで書いたときに2文字から始めて、だんだんと4文字、5文字の単語に進んでいきます。自分の名前を反対から言ってみる、ママの名前やパパの名前を使うのも楽しいです。「とまと」「しんぶんし」など、反対から言ってもおなじことばがあることに気づき、面白さを共有しましょう。文字が読めるようになる頃に、楽しめることば遊びです。
たぬきことば遊びは、
かるた遊び
かるた遊びは、文字が少し読めるようになってきた頃に楽しめる遊びですが、ことばの発達に必要な「聞く力」を育てられるとてもよい遊びです。
特にお正月頃になるとたくさんのかるたが書店などに並ぶので、お子さんの好きなキャラクターや動物、乗り物など、お子さんが楽しめるものを購入し、繰り返し楽しむことをおすすめします。
読み札を聞いてカードを取るだけでなく、読み札の文字の形と取り札の文字の形合わせゲームとする、などいろいろなバリエーションをつくり、何度も親子で楽しみましょう。
例えば、こんなかるたがオススメです。
遊びながらことばを学ぶコツとは?
・子どもの興味に合わせた遊びを選ぶ
子どもが楽しんでこそ、ことば遊びの効果が最大限に発揮されます。好きなキャラクターやお子さんの興味に関連した単語(ことば)を使うことで、より意欲的に取り組むことができます。
・日常生活にことば遊びを取り入れよう!
遊びの時間を特別に設けなくても、日常の会話の中でことば遊びを取り入れてみましょう。例えば、移動の車内やお風呂でしりとりをしたり、買い物中に商品名のなぞなぞを出すなど、忙しい毎日と察しますが、ママパパが少しだけ余裕のある時にちょっとでも取り入れることで、日常のあらゆる場面がことばの学びの機会になります。
・間違いを否定せず、楽しく続ける
ことば遊びは、正解を求めるものではなく、親子で一緒に楽しむことが大切です。なぞなぞやしりとりがまだ難しいお子さんの場合は、「仲間あつめ」を十分楽しみましょう。また、子どもが間違えても否定せず、「面白い答えだね!」と肯定的に受け止め、安心して発言できる環境を作りましょう。
まとめ
ことば遊びは、子どもの語彙力や表現力、コミュニケーション力を自然に育んでいくことができる素晴らしい遊びです。日常生活に取り入れることで、楽しく無理なく行うことができ、親子の絆も深まります。
ぜひ今日から「なぞなぞ」や「しりとり」「かるた」などのことば遊びを通して、お子さんのことばの発達を促してみましょう!
Q&Aセクション
Q1. ことば遊びは何歳から始められますか?
A. ことば遊びは0歳からでも始められます。赤ちゃん向けには、オノマトペを使った遊びや手遊び歌が効果的です。本格的なことば遊びは3歳ぐらい〜ですね。
Q2. ことば遊びが苦手な子どもでも楽しめますか?
A. はい!子どもの好きなキャラクターや興味のあること(例えば「乗り物」など)を取り入れることで、自然と楽しめるようになります。
Q3. 忙しくてもことば遊びを取り入れる方法はありますか?
A. 登園時や買い物中に簡単なしりとりをしたり、お風呂でなぞなぞ遊びをしたり、寝る前の5分間だけことば遊びを取り入れるのもおすすめです。
Q4. ことば遊びの効果はいつ頃から見られますか?
A. 個人差はありますが、続けることで語彙力や表現力が徐々に向上し、会話の幅が広がっていきます。
Q5. ことば遊びは兄弟や友達ともできますか?
A. もちろんです!複数人で遊ぶことで、会話のやりとりが増え、さらにことばの発達を促せます。
親子で楽しみながら、ことばの発達を育むことば遊び。今日からぜひ試してみてください!