ことばの発達を促すために絵本を活用しよう!選び方&効果的な読み方のコツ

「子どもにもっとことばが増えないかな」「話す力を伸ばしたい」と思ったことはありませんか?絵本の読み聞かせはことばの発達を促すためにとても効果的な方法です。本記事では、ことばの発達を促す絵本の選び方や、読み聞かせのコツについて詳しく解説します。お子さんと一緒に楽しみながら言葉を育てるヒントを見つけましょう!

うちのこ、ちょっとことば遅いけど、絵本ってどうなんだろう?

絵本はことばの発達を促すのにとってもオススメですよ。ちょっとした工夫で効果が得られやすくなるので、紹介しますね。
ことばの発達を促すために絵本を活用しよう
なぜ絵本がことばの発達に良いの?
絵本を読むことで、日常生活では出会えない多様なことばを学ぶことができます。
子どものことばの語彙力を増やすには、さまざまなことばとの出会いが欠かせません。日常会話は生活場面でのやりとりが中心となり、どうしても同じことばの繰り返しになります。が、絵本には普段の生活では使わないことばが、たくさん登場します。
動物や自然、感情を表す言葉などは、物語の中で具体的なイメージと結びつくため、記憶に残りやすくなります。絵本を通して新しいことばと出会い、語彙力を豊かにしていきましょう。
繰り返し読むことで、ことばのリズムや語彙が自然と身につきます。
ことばを覚えるためには、繰り返し聞くことがとても大切です。特に、絵本の中にはリズム感のある文章や繰り返しのフレーズが多く含まれています。同じフレーズが繰り返される絵本は、子どもが言葉の流れを覚えやすくなります。
親子で何度も同じ絵本を読むことで、子どもは自然とことばのリズムを身につけ、語彙の習得につながります。お気に入りの絵本を繰り返し読むことを習慣にしてみましょう。
絵と一緒にことばを聴くことで、意味理解を助けます。
幼児はことばだけでなく、視覚的な情報と組み合わせることで理解を深めていきます。絵本は、必ず絵が描かれているため、ことばの意味をイメージしやすくなります。また、物語の流れを視覚的に追うことで、ことばの使い方や文脈を学ぶこともできます。特に、感情表現や動作を描いた絵本は、ことばの意味を理解する助けになります。絵本を活用して、子どもが楽しくことばに触れるきっかけをを作りましょう。
どのくらいの頻度で読み聞かせすればいい?
毎日5分からでもOK!継続が大切です。
「絵本の読み聞かせはたくさんしないと意味がない」と思っていませんか?実は、短時間でも毎日続けることが大切です。1回に長時間読むよりも、5分程度でも毎日繰り返すことで、ことばに触れる機会が増え、自然と語彙が増えていきます。
また、短い時間なら子どもも集中しやすく、「楽しい時間」として記憶に残りやすくなります。忙しい日でも、「1冊だけ読む」と決めておけば、無理なく習慣化できます。たとえ短い時間でも、毎日継続することで、ことばの発達をしっかりサポートできます。
食事の後や寝る前など、生活の中に組み込むと習慣化しやすくなります。
絵本の読み聞かせを習慣化するには、決まったタイミングを作るのが効果的です。例えば、「お風呂の前に1冊読む」「寝る前のリラックスタイムに読む」と決めると、子どもも楽しみにするようになります。特に寝る前の読み聞かせは、落ち着いて話を聞く時間にもなり、親子のコミュニケーションの時間としても大切です。また、食事の後やお昼寝の前など、子どもがリラックスしているタイミングを見つけると、より集中して聞いてくれます。毎日の生活リズムに組み込むことで、親子ともに自然と絵本を読む習慣が身につきます。

子どもが飽きないように、短めの時間から始めてみましょう。
絵本の読み聞かせは大切ですが、「子どもが飽きてしまう」という悩みを持つ親御さんも多いのではないでしょうか?その場合は、無理に長時間読もうとせず、子どもの集中力に合わせて短めの時間から始めるのがおすすめです。
特に幼い子どもは、長時間じっとしているのが苦手なため、1〜2分で終わる絵本からスタートすると良いでしょう。また、子どもが興味を持ちやすい内容の本を選んだり、読み方に工夫を加えることで、飽きずに楽しめます。無理なく続けることを意識しながら、楽しい絵本タイムを作りましょう。
ことばの発達を促す絵本の選び方
〜年齢に合った絵本を選ぼう!〜
0〜1歳:カラフルなイラストで、擬音語・擬態語が多いものがおすすめ。
0〜1歳児には、見て分かりやすく、ことばのリズムの楽しさを感じられる絵本が最適です。
具体的には、1ページに1つの絵が書いてあるものがおすすめです。また、ことばのリズムの面白さに興味を示すため、擬音語や擬態語が豊富な絵本が聞く力やことばの発達を促します。最近は、動きのある絵本など、子どもが興味を持ちやすい絵本もたくさん出版されています。
おすすめ絵本
「じゃあじゃあびりびり」 改訂 (まついのりこのあかちゃんのほん)
「いただきますあそび」 (あかちゃんのあそびえほん おでかけ版ボードブック)
「だるまさんシリーズ」(全3冊)
「赤ちゃん版ノンタンセット」(全9巻)
2〜3歳:簡単なストーリーがあるものを選び、ことばの理解を深める。
生活経験が繰り返されている2〜3歳児には、簡単なストーリー展開がある絵本をオススメします。単純なことばの羅列だけでなく、簡単な物語の流れを理解できるようになります。ストーリーを通じて、新しいことばや概念を絵本の中から学ぶことができます。
特に、生活経験に即したストーリーの絵本は、自らの経験からイメージしやすいため、子どもがストーリーの世界を楽しむことができること、自らの経験と比較しながらことばの理解を深め、想像力を育むことができます。
おすすめの絵本
「パオちゃんのおたんじょうび」(パオちゃんの絵本)
「ノンタンいたいのとんでけ~☆」 (ノンタンあそぼうよ)
「はらぺこあおむし」
「おおきなかぶ」
4歳以上:会話が多い絵本を選び、やりとりを楽しむ。
4歳以上の子どもには、登場人物間の会話が豊富な絵本や人の気持ちが表現されている絵本が適しており、コミュニケーション能力を育むことができます。より複雑なことばのやりとりを理解し、楽しむことができるようになります。会話が多い絵本を通じて、実際の会話のパターンやことばの使い方を学ぶことができます。
また、昔から親しまれている童話等もオススメです。自分の経験したことのないことを想像力でカバーし、物語の世界に入っていくことができる年齢です。未知の経験を絵本で知ることにより、知識の広がりとともにことばの力も伸びていきます。
幼稚園、保育園等での読み聞かせ時は、有名な童話等を知っていると内容が理解できるので、聞きやすく理解しやすくなります。
おすすめ絵本
「11ぴきのねこ」シリーズ
「くれよんのくろくん」シリーズ
「3びきのこぶた」「あかずきん」「おおかみと7ひきのこやぎ」などの童話
「大ピンチずかん」シリーズ
ことばの発達を促す絵本の読み方
読み聞かせのときのポイント
ゆっくり、はっきり読んであげることで、ことばのリズムを感じやすくなります。
少しゆっくりめに、はっきりと読んであげることで、子どもは言葉のリズムや音をよりよく感じ取ることができます。
大人の会話は速く流れてしまい、子どもには聞き取りづらいことがあります。ゆっくり、はっきりと話すことで、一つひとつの言葉をしっかり認識できるようになります。
声のトーンを変えて感情を込めると、興味を引きやすくなります。
声のトーンを変えて少し大げさなくらい感情を込めることで、子どもが絵本の内容に興味を持ち、集中して聞くようになります。
書いてある文字通りに読む必要はありません。
文字通りに読もうと思っても、お子さんが聞いてくれない時は、そのまま読むのではなく、お子さんが気になったもの、ママパパが気になった絵にことばを添えてあげましょう。
子どもとのやりとりを大切にしよう!
「これはなあに?」と問いかけながら読むと、会話が生まれやすくなります。
子どものことばの発達を促すには、絵本を通じて親子でコミュニケーションを深めていくことが効果的です。「これはなあに?」「どっちが好き?」などと問いかけながら読むことで、子どもとの会話が自然に生まれます。
しかし、質問しすぎには注意しましょう。子どもが答えられないときは、優しくヒントを出したり、一緒に考えたりしてください。
絵本を文字のとおりに読むのではなく、子どもが指さししたりママパパが指さししながら、指さしたものの名前や状況をことばで伝えてあげることもおすすめです。

子どもが知っていることばを繰り返し使っていきましょう。
子どもの語彙を豊かにするには、既に知っていることばを基盤にして新しいことばを学んでいくことが効果的です。新しいことばを知ってほしい!と、知らないことばや難しいことばを使っていると、理解できず絵本が嫌いになってしまいます。焦らず子どもが知っていることばを意識的に使い、それに関連する新しいことばや表現を加えていきましょう。繰り返し聞くことで、そのことばに関連する新しい概念や表現に興味を持ちやすくなります。
例えば、「りんご」という言葉を知っている子どもに対して、「赤いりんご」「甘いりんご」「丸いりんご」といった表現を使うことで、色や味、形を表す言葉を自然に学ぶことができます。
すでに知っていることばを足がかりにして、徐々に語彙を拡げていくことが、ことばの発達を支援する方法として効果的です。
Q&A よくある質問
Q1. 1歳児に読み聞かせをしても、じっと聞いてくれません。どうしたらいいですか?
A. 1歳児はまだ長い時間じっと聞くのが難しいため、興味のあるページだけを読んだり、子どもが指さしたところだけ読むことで大丈夫です。動きのある絵本や音の出る遊び要素のある絵本を取り入れてみるのもおすすめです。
Q2. 絵本を読む時間がなかなか取れません。どうすればいいですか?
A. 忙しい日常の中でも「お風呂上がり」「寝る前」など、習慣化しやすい時間を決めると、無理なく続けられます。
Q3. 何冊ぐらい絵本を用意すればいいですか?
A. 最初は3〜5冊ぐらいから始め、子どもの興味に合わせて少しずつ増やしていくのがおすすめです。時には図書館に行って、興味ありそうな絵本を借りてくることもおすすめです。
Q4. 同じ絵本ばかり読んでほしいとせがまれます。他の絵本を読んだほうがいいですか?
A. 同じ絵本を繰り返し楽しむこともすごくいいことです。同じ絵本を繰り返し読む場合は、文字通りに読むだけでなく、絵の中の細かい部分に注目がいくよう指さしで促しながら、ことばを添え広がりを持たせてみましょう。
また、1冊はお子さんが選び、もう1冊はママパパが選んだものを読む等、絵本選択のルールを作れると様々絵本を読むことができ、ことばの世界を広げることができます。

ポイントは何と言っても、「楽しく続けること」。絵本を使って、我が子の楽しい!をぜひ探ってみてください。