発音が気になる

【2〜4歳向け】子どもの発音が心配?家庭でできる楽しい発音改善遊び7選

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ママ
ママ

「ウチの子、おしゃべりいっぱいしてくれるようになったけど、ことばがはっきりしない。ちょっと心配だわ!

ST「こん」
ST「こん」

「それは心配ですよね。今回は、発音改善に役立つ遊びについて、紹介しますので、親子で楽しくトライしてくださいね。

2〜4歳頃の子どもは、言葉をどんどん吸収しながら発音を発達させていく時期。でも、「サ行が言えない」「特定の音が聞き取りにくい」といった悩みを持つ親御さんも多いはず。そこで今回は、家庭で楽しくできる発音改善の遊びを紹介します!

遊びながら自然に口や舌の動きを鍛えることで、無理なく発音をスムーズにしていけますよ。

子どもの発音が発達する仕組み

2〜4歳の発音の特徴

・まだ発音が不明瞭なのは普通?
結論から言うと、2〜4歳の子どもの発音がはっきりしないのは珍しくありません。なぜなら、この時期は言葉を覚える途中であり、すべての音を正しく発音できるのは、口や舌の構造や神経の発達上困難な状態です。例えば、「きりん」を「ちいん」、「さかな」を「たかな」と発音するのもよくあることです。日本語の発音は、「カ行」「サ行」「ラ行」が特に難しい発音と言われています。親としては心配になるかもしれませんが、無理に矯正するのは絶対に止めましょう。正しい発音を自然に聞かせることが大切です。

・個人差がある成長スピード
子どもの発音の発達には個人差があります。同じ年齢の子どもでも、すぐに流暢に話せる子もいれば、ゆっくり発達する子もいます。これは、脳の発達や口の筋肉の使い方、言葉の刺激を受ける頻度などが影響しているためです。例えば、兄弟でも言葉の発達のタイミングが異なることは珍しくありません。大切なのは、焦らず子どものペースに合わせて見守ることです。発音が遅めの子も、適切な刺激を受けることで自然と成長していきます。

発音がうまくできない原因とは?

・口や舌の動きが未発達
発音には口や舌の筋肉の動きが大きく関わります。特に2〜4歳の子どもは、まだ口周りの筋肉が十分に発達していないため、うまく音を作れないことがあります。例えば、「サ行」や「ラ行」は舌の細かい動きが必要なため、苦手な子が多いです。遊びの中で口を大きく動かしたり、吹く動作を取り入れることで、自然と筋肉を鍛えることができます。

・聞き取りの発達による影響
発音が不明瞭な理由の一つに、「聞く力」の発達段階が関係しています。子どもは大人の言葉を聞いて学びますが、まだすべての音を正確に聞き取れるわけではありません。そのため、自分の発音と正しい発音の違いに気づかないこともあります。普段の会話で少しゆっくりめにはっきり話しかけることで、聞き取りやすくなります。

・生活環境や言葉の刺激の違い
子どもの発音の発達には、生活環境も大きく影響します。例えば、家庭内での会話の量や、周囲の人が話すスピードによって、影響を受けることがあります。テレビや動画ばかり見せていると、実際の会話のやり取りが少なくなり、ことばの発達や発音の発達が遅れることがあります。親子のコミュニケーションを増やし、ことばの刺激を増やしましょう。

家庭でできる発音を改善する遊び5選

① 口の筋力をアップする遊び

・ふうせんや袋ををふくらませる遊び
・「にらめっこしましょ、あっぷっぷ」遊び
・頬をふくらませてつついて遊ぶ
※口周りの筋肉である頬を意識できると、筋力アップと調整能力が鍛えられるのでオススメです。

② 口の形を意識する遊び

・コップの水にストローを入れてぶくぶく遊び
・ラッパや笛を吹く、シャボン玉を吹く遊び
※吹く動作には、息や唇を上手に使う必要があります。呼気を意識すること、唇をすぼめることが発音に必要な筋力を鍛えることになります。

③ 舌を意識する遊び

・「あっかんべー」と舌を出す遊び
・舌のまねっこ遊び:ママパパが舌を上、下、右、左に動かして、まねっこ遊びをしましょう。うまくまねできないときは、舌を動かしてほしい位置の唇を触って示してあげましょう。
・アイスクリームを舐める、ペロペロキャンディを舐める
※正しい発音のためには、舌の使い方も重要です。舌をお子さん自身が意識して動かすことができるようになると、よりはっきりとした発音につながってきます。

④食事で発音改善

・りんごをかじる、おせんべいをかじる
・おわんからスープを飲む、コップで牛乳を飲む
※いろいろな固さの食べ物を食べることは、口周りの筋肉の発達を促します。特に、固いものを良く噛んで食べることは発音に必要な唇、舌の発達に良い影響があります。

⑤まねっこ発音遊び(リズムと発声の練習)

・絵本「じゃーじゃーびりびり」など、簡単な擬音語が入った絵本を読みながら一緒に擬音語のまねっこ遊び
・音あて遊び:「ピンポーン」「チン」「ブッブー」など、何の音かクイズを出しましょう。
※よく聞いて音やことばをまねする力がつくと、発音する力も自然と強化されます。音のリズムがあるまねしやすい擬音語でたくさん遊びましょう。

⑥身体を動かす遊び

・かけっこ、でんぐり返し、ケンケンパ
・ボール遊び、三輪車をこぐ、ブランコをこぐ、ジャングルジムにのぼる
※身体を大きく動かして遊ぶことで、全身の運動発達が促されると、細かい動きが必要となる発音の発達が促されると言われています。外で思いっきり身体を動かして遊ぶことは、動きの調整能力が鍛えられるのでオススメです。

⑦手先を使う遊び

・紙をちぎる、紙を丸めて棒を作る、粘土遊び
・ひも通し、お絵かき
※指先を使ってつまんだり、指先の力加減を調整しながら行う遊びをたくさん経験することで、口周りの筋肉の使い方も上手になると言われています。

Q&Aセクション

Q1:2歳の子どもがうまく話せないのは問題?

 2歳はまだ発音が不明瞭な時期なので、焦る必要は全くありません。ただし、言葉の理解が遅い・話す単語が極端に少ない場合は専門家に相談してみましょう。まずは保健センターの保健師さんに相談するといいでしょう。

Q2:発音を直すために注意することは?

 無理に「こう言いなさい」と指摘せず、正しい発音をさりげなく繰り返して聞かせるのがポイントです。1音ずつ区切って伝えたり、「さ」「か」「な」でしょ、上手に言ってごらんなさい、と言わせるのは絶対にやめましょう。

Q3:このまま様子をみていて大丈夫かしら?

 まずは、ここで紹介した遊びを楽しみましょう。多くの場合、4〜5歳頃にはほとんどの音が明瞭になりますが、特定の音が苦手な子もいます。年長になっても改善しない場合は、保健センターの保健師やかかりつけの小児科で相談してみましょう。適切な時期に適切な訓練をすることで、発音は改善します。

Q4:兄弟で発音の成長が違うけど大丈夫?

 兄弟でも発音の発達スピードには差があります。比べるよりも、それぞれのペースに合わせたサポートをしてあげましょう。

ST「こん」
ST「こん」

発音は適切な対応、適切な時期の適切な訓練で改善します。心配しすぎず、家庭でできる遊びで、お子さんをサポートしていきましょう!

ABOUT ME
管理人(こん)
管理人(こん)
現役言語聴覚士(ST)
療育センターで10年以上年言語聴覚士(ST)として働いていた経験があります。現在は、フリーのSTとして児童発達支援分野で働いています。子育て中のママパパの力になれるよう、ことばの育ちを促す情報を発信していきます。おすすめの遊びや関わり方、玩具、絵本など最新のものからロングセラーのものまで紹介していきます。
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